被相続人に相続人がおらず、被相続人と土地を共有していた親族が相続財産管理人(改正後:相続財産清算人)の選任を申し立てた事例
相談の概要
依頼者(年齢・性別)
60歳 女性
亡くなられた方
相談者のいとこ(相談者の母の兄の子)
遺産の種類
土地
争点
①「相続人のあることが明らかでない」(民法951条)か否か ②被相続人の土地の持分が、相談者に帰属するか(民法255条)
相談に至った経緯
相談者は、被相続人と土地を共有していた。相談者は当該土地を売却したいと考えていたが、「相続人がいるのかどうか分からず、被相続人の持分をどう処分すればいいかわからない」とのことで、相談があった。
弁護士が対応したこと
ご依頼後、被相続人に相続人がいるかどうかを戸籍を用いて調べたところ、相続人がいないことが判明した。また、相続財産全部の包括受遺者も存在しなかったため、「相続人のあることが明らかでない」(民法951条)にあたると判断し、資料を収集後、相続財産管理人の選任の申立を行った。
結果
相続財産管理人が選任され、相続人捜索の公告期間と特別縁故者申立期間が満了し、相続人と特別縁故者の不存在が確定した。そのため、民法255条により被相続人の本件土地の持分が相談者に帰属し、本件土地が相談者の単独所有となり、売却が可能となった。
弁護士所感
相続財産管理人の選任の申し立てを行う際には、まずは相続人がいるかどうかを確定させる必要があります。そのため、被相続人の出生から死亡までの戸籍(戸籍、除籍、改製原戸籍)や不動産登記を集め、相続人がいないこと、被相続人と相談者が本件土地を共有していることを確認しました。そして、申立の際には、財産目録、相続財産の裏付け資料、申立人が被相続人の利害関係であることを示す書類等を作成し、本件における相続財産管理人の必要性を裁判所に示しました。相続財産被相続人に相続人がいない場合で、利害関係者が相続財産を受け取るためには、さまざまな手続きが必要であり、弁護士が介入したことで、スムーズに本件土地の共有持分を取得できた事案です。


